二胡姫店長 エリィのブログ

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中国出張in2012レビューその2 上海にて胡涵柔氏と再会!

ども、二胡姫店長です^^

中国出張レポート第2弾は上海です!

北京での王小迪氏再開レビューの次は、上海二胡の名人”胡涵柔氏”の再会レビューをしたいと思います♪
はじめてこちらのブログを読む方へ、上海二胡の名人、胡涵柔氏のご紹介をしますね^^

【 製作者紹介:胡涵柔 】-----------------------------------------------------
上海二胡の名匠「王根興」氏の一番弟子であり中国でも唯一の女性二胡製作名人。1970年より楽器工場につとめ、自らの手でつくる楽器をより上質なものをつくり続けることにこだわり続けた結果、その腕が認められて王根興氏の弟子となる。
全中国二胡製造コンテストならびに2001年には上海敦煌杯二胡製造コンテストで優勝。かつて王根興氏監修の二胡は胡涵柔氏が製作していたが、現在は独立ブランドとして製作販売している。王氏は蛇皮を硬めに張るが、胡氏は適度に柔らかく張るため、王氏よりも音が響くとの評判がある。胡氏の二胡は女性ならではのきめ細やかな製作で透き通る音が出るのが特徴。多くのプロ演奏家からも支持されている。
胡氏の二胡を使用している日本で有名な二胡演奏家にチェン・ミン氏やジャン・ジェンホァ氏がいる。

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胡涵柔氏と私たちが出会ったのは、これまた2010年の上海国際楽器展覧会のため、初めての上海に足を運んだときでした。
名人とお会いできると、ドキドキわくわくばっくばくでお会いしにいったのが最初です。

▼2010年10月15日 上海出張 二胡製作者 ”胡涵柔氏”


お会いしてから、その二胡へのこだわりに惚れまして二胡姫ではさらに胡涵柔氏の二胡の取り扱いを進める運びとなりました。
現在では老紅木 紫檀 黒檀の3種類を取り扱い、演奏家級老紅木を特注で扱わせていただいております。

▼胡涵柔氏製作の二胡はコチラ
▼胡涵柔氏の黒檀を購入された方からの嬉しいお声はコチラ


さ。そんなわけで2年ぶりの上海です!

胡涵柔氏には、ご挨拶のつもりでお伺いしたのですが、いろんな二胡を見せていただきました!(゚▽゚*)♪
また、二胡の材質についてのお話や、メンテナンスなどについても色んなことを教えてくださいまして…レクチャー代払わないといけないんじゃないかと思うくらいでしたっ…ありがとうございます! 人(--*) (*--)人

中国出張in2012レビューその2 上海にて胡涵柔氏と再会!



手前から老紅木、演奏家級老紅木、紫檀、黒檀となっています。

ちなみに、上海では老紅木を使用される学生さんや演奏家の方が多いんだとか。
確かに国内で活躍されてる演奏家でもとくに上海出身の方は老紅木を好まれる方が多いですね。
黒檀より紫檀がいい、とか、紫檀より老紅木が…と、いうように材質での上下関係があるわけではありません。(おなじ材質の中での上質、などは存在します)
自分の演奏スタイル、子供のときから馴染みのある音色、また表現力、あとはその材質それぞれの特性からくる音色の好み、などが関係していると思います( ̄ω ̄)

ただ、やはり名人と呼ばれる方が製作した二胡はどの二胡であっても、弾き込むことでその二胡本来の音色が出てきます。
胡涵柔氏も「私の二胡は、半年、1年、2年と弾き込めば弾き込むほど、二胡本来の素晴らしい音色が必ず出てきますよ」とおっしゃていました!
確かに!私がつかっている胡涵柔氏の紫檀二胡もどんどん良い味出てます!
逆に言えば、きちんと弾いてあげないと、育ててあげないと、どんなに高価な楽器でもその楽器本来のよさが出てくれないのですね。
皆さん、ちゃんと手元にある二胡、弾いてあげてくださいね!
(ちなみに、2代目の二胡を最近弾いてなかったのですねたのか、音がごっつ悪いですorz ごめんよおおお)



さて、そんなわけで、胡涵柔氏がレクチャーくださったお話をご紹介!
※胡涵柔氏は上海二胡の重鎮ということで、製作者の方によっては様々な意見もあると思いますが、ご参考までにどうぞ。


【黒檀について】
日本の方は真っ黒な黒檀を好む方もいるようですが、あまりに真っ黒すぎるよりは適度な木の模様がはいっていることが望ましいとのこと。
かといって、横断歩道のようにあからさまな大きな縞模様よりは、自然な色合い、縞模様があるほうが楽器としては向いているそうです。


【老紅木について】
熟成させた木材からつくられているのが老紅木です。
老紅木は人工的につくれないため、やはり熟成時間が必要です。希少価値が高い、といわれる理由はここからきています。
現在は東南アジアなどの古い家を取り壊したときの材木を使用していましたが、それもだんだんと枯渇してきているのが現状だとか。また、木材の中からさらに水分量や密度などが同じ材木を使用しなければ、良い音色がでないため、上質な老紅木二胡は今後も少なくなっていくかもしれません。

胡涵柔氏が製作されているスタンダードな老紅木と演奏家用の特注の老紅木の違いについても教えてくださいました。
もちろん、スタンダードな二胡も、胡涵柔氏が製作されているだけあって、材木、蛇皮どちらも良いものを使ってはおります。が、演奏家用の二胡の場合さらに上質のこだわりの材木を使っているとのことです。

◆スタンダードな老紅木(写真の一番手前の楽器です)
ベトナムの古い家から取り出した材木を使用。皮はミャンマーの養殖の蛇皮です。良い蛇皮や材木を使用しているのはもちろんですが、安定した製作技術の高さは当店でも折り紙つきです!

◆演奏家級老紅木(写真の手前から二番目の二胡です)
同じく東南アジアの古い家から取り出した材木ですが、風雨や熱、光にさらされない場所の材木を使っており、密度が高い。そのため希少価値も高いが、より良い二胡が製作できるそうです。
皮はこちらもミャンマー産。ただし蛇皮の弾力性はこちらが高く、上質。生命力の高い野生に近い蛇を使用しているので、皮の弾力性がさらに上質で、高音の響きに大きく影響をします。


【インド小葉紫檀について】
紫檀をすっとばしてのインド小葉紫檀ですみません。
今現在”紫檀”として出回っているのは、アフリカ紫檀が主です。狭義での紫檀はインド小葉紫檀となります。輸出制限がかけられているため今ではほとんど手にはいらない希少な材木です。現在では、紫檀といえばアフリカ紫檀となりますね。

中国出張in2012レビューその2 上海にて胡涵柔氏と再会!



ちなみにですね、インド小葉紫檀の特徴は、アフリカ紫檀にはないポツポツとみえる掠れです。
”かすれ”というとわかりにくいでしょうか、木の表面に見える、線上の跡です。トン・ツー・トンでいうと、トンのような細かなかすれです。
このかすれが、若干黄金がかってみえるのは特徴なんだとか。下記の写真で見えます??

中国出張in2012レビューその2 上海にて胡涵柔氏と再会!





【二胡のメンテナンスについて】


◆年数がたち、皮がやわらかくなった二胡の音色を良くするコツ
年数がたった二胡がの音色が、ゆるんだような、ぼわんとした鋭さがなくなってしまった理由として、一番大きいのは蛇皮の振動が足りないためだとか。
そのため、まず千金の幅をせまく(低く)します。そのあと、駒を小さく高くして皮へかかる圧力を強めにします。そのあと、コンジーディエンを小さくすると、皮の振動を抑えすぎずほどよい振動が伝わるため、音色がよくなるそうです。ただ、個体差があるのでいろいろと試すことが必要だと話しておりました。

◆材木へのアルコールを塗るのは不可!たまに棹や胴体の汚れを落とそうとしてアルコールで拭く方がいますが、木の細胞を壊してしまうためオススメしませんとのこと。

◆蛇皮への液体、油類を塗ることは、皮への影響があるため不可。

◆長期間二胡を弾かないときは?
ケースにいれて奥深くにしまっておくよりも、ケースから出してリビングなどの壁にかけて空気にふれさせておいたほうが良いとのことです。
ただし、直射日光、クーラーなどからの直接の冷気・温気、ヒーター、水気のある場所などは二胡への悪影響があるので、熱・光・水からはなるべくはなすこと。


などなどなど。
さまざまなお話、レクチャーをしていただきました。
お忙しい中、本当に、本当にありがとうございましたm(_ _)m

最後に、社長と一緒にぽちり^^色紙にサインまでいただきました(^m^)

中国出張in2012レビューその2 上海にて胡涵柔氏と再会!




今後も、胡涵柔氏の二胡を皆さんにお届けしたいと思っています!
どうぞ、宜しくお願いいたしますヾ( ̄ω ̄〃)ノヾ(_ _〃)ノ
胡涵柔氏製作の二胡はコチラ!


※胡涵柔氏の二胡は、定期的に入荷しますが、製作の関係上少量です!
ご興味のある方、どうぞお早めのご連絡をお願いいたします!



↓ おまけ ↓
上海で食べた美味しいお店^^
胡涵柔氏にお会いする前日の夜20時ごろ、上海にはいりました。
ので、レストランについたのは21時という閉店ギリギリでしたが、店員さんはいやな顔ひとつせずに出迎えてくれました!
食事は文句なしに美味しかった!!(* ̄0 ̄*)ノ口

中国出張in2012レビューその2 上海にて胡涵柔氏と再会!



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Posted by 二胡姫 at 2012年09月03日   18:14
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